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2018 ル・プティ・ペイザン カベルネ・ソーヴィニョン サン・ベニトー
Le P'tit Paysan Cabernet Sauvignon San Benito
【このワインについて】
生産国 アメリカ
地方 カリフォルニア
アぺレーション セントラル・コースト
ワイナリー ル・プティ・ペイザンLe P'tit Paysan
ヴィンテージ 2018
色 赤
ぶどうの品種 カベルネ・ソーヴィニョン95%、プティ・ヴェルド5%
栓 ナチュラルコルク
容量 750ml
アルコール度数 13.0%
【楽しみ方と保管方法】
(ティスティング・ノート)
黒系果実、スミレ、ドライハーブが香りと味わいに広がります。ストラクチャーもしっかりした完熟の味わいでありながら、フレッシュでミネラル感もあります。
【生産情報】
(ブドウ栽培)
カベルネ・ソーヴィニョンは、樹齢60 年以上のブリガンティーノ・ヴィンヤードと、石灰質の砂利の多い堆積土にある樹齢45 年のウィーラー・ランチの二つの畑で収穫されたブドウを使っています。プティ・ヴェルドは、岩の多い堆積土からなるパイシネスAVA のものです。これらの畑は日中は暖かく夜は涼しいというセントラル・コーストらしい気候にあり、晩熟のボルドー系品種を酸が高く糖度が適度なうちに収穫できる条件がそろっています。
(醸造)
除梗後破砕せずに発酵することで、果汁にタンニンをゆっくりと染み出させます。20 日後ごろに圧搾し、ほとんどが旧樽で澱とともに11 か月間熟成させます。
【ワイナリー】
(ワイナリー情報)
ル・プティ・ペイザンはフランス語で「田舎者」を意味します。これは、ル・プティ・ペイザンのワインが銘醸地ではなく、誰も知らない(田舎の)産地のブドウを使って造られるというコンセプトを謳っています。また、イアンは見様見真似でワイン造りを学び、正式な醸造学の教育を受けていないことから、そんなサラブレッドでない(田舎から出て来たような)自分でも、しっかりとしたワインが造れるというアピールがワイン名に込められています。
<アイ・ブランド>
アイ・ブランドには美術品が飾られているようなオシャレなテイスティング・ルームもなければ、著名な醸造コンサルタントもいません。オーナー醸造家のイアン・ブランドにとって、ワイナリーの経営と言うものは素直に美味しく毎日気軽に飲めるテーブルワインを造り、それを世に送り出すことです。
銘醸地のブドウを使い1 本300 ドルのワインを造る事は、資金さえあれば誰にでもできる簡単なことです。イアンが目指すところは、ブドウ産地としては確立しているものの、まだ探せば素晴らしい(安価な)ブドウ畑がいくつもあるモントレー・カウンティで、酸とミネラルがしっかりと感じられるワインの醸造をすることです。
イアンは2007 年に妻のヘザーと共にワイナリーをスタートさせます。モントレーという産地を選んだ理由は、いつの日からか樽香と「ボテボテ感」がフィーチャーされたモントレーのワインが主流となり、このトレンドに一石を投じなくてはと強く感じたからです。
「ここ20 年間のカリフォルニアワインにおいての“ 発展” と言うものはいったい何だったんだろうか。技術的な進化、クローンの研究、VSP による仕立て、最新の技術を取り入れた醸造器具。これらは果たしてカリフォルニアワインを良くしたのであろうか。むしろ、ワインからも造り手からも、魂を吸い取ってしまったのではないのか。情熱や伝統芸が失われてしまったのではないか」。
カリフォルニアの栽培と醸造においての技術的な進化は全てを退化させたと考えたイアンは、このモントレーという産地で原点回帰を試みます。しっかりと栽培をした畑、そこに実るブドウ、そしてそれぞれの個性を消さない優しい醸造技術と感性こそが、アイ. ブランドの真髄です。
2019 年、米国の全国紙『San Francisco Chronicle』にてワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ一躍スターとなります。ただ、このような快挙も名声も、イアンにとっては一つのステップにしかすぎないのです。